作りだせればよいのか
アートの仕事は、ただアートを作り出せばよいというわけではありません。
作品をつくるにあたり、そのニーズというものがとても重要になりますので、まずニーズに沿った作品をつくることができるかどうか、ということがとても重要になります。
ただ自分が「好きだから」「かっこいいと思うから」という理由だけで作品をつくることは通用しないのですね。
また、ニーズに沿った素晴らしい作品をつくることができても、その売り込みをする能力も必要となりますし、その作品を包むパッケージを考える能力なども必要になります。
アートの仕事には、ひとつの作品や製品をつくり、売り出し、売れるものにするところまでをトータルで行える能力が必要となるのですね。
もちろん、そのすべてがバッチリ行えるというわけでなくても、どれかひとつに非常に長けているということであれば、仕事として行うことはできると思います。
しかし、ひとつの製品を売り出すにあたり、つくるところからお客さまの手もとに渡るまでの、一連の流れを把握し、その作業を行えないと、結果的にいつかは淘汰されていくことになってしまうのではないでしょうか。
バランスよくこなせる力
例えばWebデザイナーであれば、最近はデザインからコーディング、ライティングまで行える方が重宝されるようになってきました。
この不景気から、それぞれの仕事を別注することができなくなった企業が増えてきたので、ひとつのWebページに関する業務を、1人、もしくは一社の企業にすべてお願いすることが多いのです。
こうしたことからもわかるように、やはり何か一つだけが上手ということではなく、たくさんの仕事をバランスよく行える能力が求められています。
こうした能力を養うには、やはりいろいろな作品に触れるということはとても大切です。
また、最近は一つの作品ができるまでのメイキングを取材し、発表しているサイトや動画などがありますので、そういったものを参考にしながら仕事の流れを掴んでいくというのもひとつの方法だと思います。
また、アートの仕事をする上で、仕事をつかむ能力も必要となりますので、プレゼン能力も大いに求められるでしょう。
プレゼン資料をつくる能力や、発表する能力などプレゼントータルができることが望ましいので、プレゼンに関しては書籍などを参考にしながら、能力を高めていかれるとよいのではないでしょうか。
アートの仕事を行う上で必要とされる能力はとても幅広いですが、それだけやりがいのある仕事だと思われますので、ぜひ頑張っていろいろなことにチャレンジし、学んでいただきたいと思います。