造形によって表現をするアート系の仕事の一つ
彫刻家は主に立体的な芸術作品の制作を行うアート系の職業の一つです。
技術的には大理石や木材といったものを使用しそれを削ったり形成していったりしながら一つの作品として仕上げていきます。
職業にしていくために何らかの資格や経歴が必要になるというあけではありませんが、やはりプロとして仕事をしていこうとするときには美術系の大学や専門学校に通うという方法が一般的です。
いずれかの学校に所属することにより、有名な作家のアシスタントとしての仕事を担当することもできるようになるので、そこから人脈ができて自分の作品の売り込みもしやすくなっていきます。
ただし実際のところ彫刻家として何らかの作品を作ってそれを販売するだけで生計を立てていくというのは相当に難しいことなので、ほとんどの人は全国にある学校で教師になって生徒に教えるといったことを副業にしているようです。
彫刻科を出ても彫刻家にならない人は多い
美術系の大学の案内を見てみると、彫刻科という学部をおいているところもいくつか見つけることができます。
大学の彫刻科では実際に石膏などを使って造形をしていくとう技法を学んでいきますが、卒業後にその学生がすべて彫刻家を目指して進路をとるかというとそういうわけではありません。
はっきりした統計はないのですが、彫刻科を卒業して実際に彫刻制作を仕事とすることを目指す人というのは全体的な数値としては微々たるものであり、ましてそこで全国的に有名になれるほど成功をする例はまさに奇跡的な数字ということができます。
路線を変更してうまく職業にしていくこともできます
独自のアート作品として彫刻家になるのはかなり難しいことなのですが、路線を思い切って変更することでうまく仕事を得ていくことができるようになるケースは見受けられます。
特に今多いのがアニメやゲームの登場人物を立体で表現する「フィギュア」の制作業務です。
日本のフィギュア制作は世界的に見ても大変に技術力が高く、驚くほどの再現力となっているのですがそれを支えているのもこうした彫刻家を目指す人達です。
フィギュア制作においては現在では3Dプリンタなどを手軽に使うケースもありますが、細かい造形にこだわるという場合にはやはり職人的な手先の作業が求められてきます。
フィギュア制作会社に専属勤務をして特定のキャラクターのフィギュア製作を請け負うという人も多いようなので、そういった方面の仕事も今後は需要が高まっていくことでしょう。