スタイリスト – アートを仕事に

スタイリストになるためには

テレビ番組やファッション雑誌を見ていると、その最後のクレジットには必ず「スタイリスト」が誰であったかということが表記をされています。

スタイリストとは簡単に言うとそこに登場する人の服装を選ぶ役割をする仕事のことです。

私達が普段見ているメディアに出てくる人たちが着ている服装というのは何気ないように見えて実はスタイリストによりかなり印象が操作されています。

スタイリストにもいくつか種類があり、いわゆる「スタイリスト」と呼ばれるのは着用をする洋服についての選定を行う人のこととなっていますが、他にも「ヘアスタイリスト」のように特定の場所だけのスタイルを担当する人材もいます。

若い女性などはおしゃれなファッションに興味を持っているということも多いですから、職業が「スタイリスト」というのは大きなあこがれになります。

ですがスタイリストは普通の会社員と異なり、無難に仕事をミス無くこなせばよいというわけではありません。

専門職である以上は独自のセンスを生かしていかなくてはいけないという実力主義の仕事となっているため、特定のキャリアや資格を取得すればそれでずっと安定的に仕事ができるということにはなりません。

常に新しい情報を勉強しつつ、自分の持ち前のセンスを発揮していくという力がスタイリストとして長く仕事をしてくための条件になります。

ファッションを選んで提案する「ファッションスタイリスト」の場合、そのほとんどがフリーランスとして仕事をする自営業です。

他にも特定のアパレルメーカーに所属してそのブランドの商品を提案するという仕事を担当したり、芸能人やモデルなどの事務所に所属して専門に仕事をするという人もいますが、そうした仕事ももともとはフリーランスもしくはスタイリストの派遣会社で実力を認められた人がとる道となっています。

ただし職業柄スタイリストとしての勉強をしてすぐにフリーランスとなってもそれで仕事をとっていけるわけではありませんので、まずは先輩のスタイリストの下につくアシスタントとして仕事を始めるというのが一般的な方法です。

スタイリストという仕事は大変に特殊な職種であることから、一般的な求人情報誌やハローワークなどでの求人票に載るということはまずありません。

そのためこれからフリーランスとして仕事をとっていくならまずは実績をつくるとともに、そこから仕事をとるための営業をかけていかなくてはいけません。

そういう意味で一人前に仕事をしていくためには勉強だけでは足りず、実績や人脈をどれだけ作っていくことができるかということが重要であるというふうに言えます。

安定的に収入を得るためには長い下積みが必要になるスタイリストの仕事ですが、実際にはそうした条件をクリアして独り立ちをすることができるようになることでかなりの収入を得ることも可能です。

大人気の芸能人やモデルの専属となったり、そうした顧客を持つフリーランスの仕事をしていく人の中には数千万～数億もの年収を稼ぐことができる人もいるというのが事実です。

大事なのはいかに大きな顧客につながる人脈をつくっていくかということですので、スタイリストとしての成功はファッションに関しての知識だけでなくコミュニケーション能力などもかなり重要であるということでしょう。